十二大従星のエネルギー値——数字が高い=幸せではない話

自分の宿命表を出したら、エネルギー値という数字が並んでいた。

合計が高い人は強い、低い人は弱い。 そう書かれているのを読んで、自分の数字と見比べて、なんとなく気持ちが沈んだ。あるいは、高かったけれど、思い当たる強さがどこにもなくて戸惑った。

どちらの方にも、同じことをお伝えしたいと思って書いています。

数字が出ると、優劣に見えてしまう

点数というものは、出た瞬間に順位の顔をします。

十二という数字と、二という数字が並んでいたら、多いほうが得に見える。これは、わたしたちが長いあいだ、点数の高いほうが良いという世界で暮らしてきたからです。

けれど、この数字は、テストの点ではありません。 何かがよくできたご褒美として与えられたものでも、足りない人が努力で増やすものでもありません。

そして、いちばん誤解されやすいところを先に申し上げておくと、この数字は幸福度を測っていません。 高い人が満たされていて、低い人が物足りない人生を送る、という話ではないのです。

鑑定師としての見立て

わたしが学んできた帝王学陰陽五行の見方では、この星のことを守護星とも呼びます。宿命表のなかで、才能や資質と、心の強弱——言い換えれば身の強さ——を表す部分にあたり、その強弱が数字で示されます。

この星は、人間の一生を時間で区分したものだと教わりました。 生まれる前から、赤子、少年、青年、働き盛り、老年、そして死後まで。人の一生をいくつかの場面に分けて、そのどの場面の質を持って生まれてきたかを見る、という考え方です。

ですから、点が高いというのは、人生でいちばん力の出る場面の質を持っている、というくらいの意味です。 いちばん上にあたるのが、十二という数字を持つ天将星で、これは頭領や家長、いわば人を率いる立場の場面にあたります。

ここで大事なのは、その天将星について教わったことのほうです。

この星は、現実に対処する力がずば抜けて強く、情に厚い。そのうえで、わがままで頑固で、自己主張が強いという面を同時に持っています。相反する二つが、同じ一本の力の表と裏になっている。 そして、運の振れ幅が極端で、ほどほどの幸福という状態にとどまりにくい、とも言われます。良いときはとても良く、苦しいときはとても苦しい。中間がないのです。

さらに、この星が力を発揮しやすいのは、恵まれて何もしなくていい場所ではなく、むしろ釣り合いの取れていない、負荷のかかった環境だと教わりました。

これを聞いたとき、点数が高いことは楽なことではないのだな、と思いました。

わたしは、この数字を、声の大きさのようなものだと考えています。 よく通る大きな声は、広い場所では頼りになります。大勢に届き、遠くの人を動かせる。けれど、狭い部屋で同じ声を出せば、話している本人がいちばん疲れますし、聞いている人も身構えます。 声が大きいことは長所でも短所でもなく、どの広さの部屋にいるかで意味が変わる。数字も、それと同じだと思っています。

ですから、点が低いことも、そのまま弱さではありません。 静かな声は、狭い部屋でこそよく届きます。近くにいる人の話を、さえぎらずに聞ける。大きな声では入っていけない場所に、入っていけます。

もうひとつ、点数の成り立ちについても、少し添えておきます。 この星のなかには、自分の力だけでその数字になっているわけではないものがあります。たとえば、親から受け取っている力が加わって高く出る星や、大地の力が加わって高く出る星がある、と教わりました。 数字は、その人ひとりの強さの証明というより、何がその人に加わっているかの記録に近いのだと思います。

そして、これがいちばん申し上げたいことなのですが、才能は磨かないと開花しません。 持っていることと、使えていることは別です。実際、力の強い星ほど扱いが難しく、開花させるのは簡単ではないとも教わりました。数字は持ち物の一覧であって、成績表ではないのです。

同じ生まれの人でも、環境や生き方によって歩む道は変わります。当たり外れではなく、こういう性能が備わっていたのだな、というくらいの気持ちで眺めてみてください。

今日からできる、小さな一歩

数字を上げ下げするためではなく、いまの数字と喧嘩しないための小さなことを置いておきます。

  • 自分の数字を、強い弱いではなく大きい小さいと言い換えてみる。言葉を変えるだけで、優劣の匂いがずいぶん抜けます
  • いま自分がいる場所の広さを考えてみる。人数、責任の量、任されている範囲。声の大きさより、部屋との釣り合いのほうが効きます
  • 数字が低くて安心したことを、ひとつ思い出す。細かく気づける、疲れに早く気づける。少ないほうが向いている場面は確かにあります
  • 身近な人の数字を、当てにいかない。人を測る道具にした瞬間に、この見方はいちばん役に立たなくなります
  • 今日は、点数の話をここまでにする。数字は逃げません。気になったときにまた戻ってくれば十分です

ひとつだけで十分です。何も動かさない日があっても、後退ではありません。

おわりに

数字が高くても低くても、そこから先に何をするかまでは決まっていません。 持って生まれたものは持ち物であって、行き先を縛る札ではありません。荷物の中身が少し分かった、というだけのことです。

どう使うかは、これから決められます。 今日のところは、自分の数字を責める材料にしなかった、それだけで十分です。

いちばん大きな数字を持つ星については、天将星を陽転させるには——強すぎる星と、どう暮らすかにくわしく書いています。

もし気持ちの落ち込みが長く続いているようでしたら、専門の相談窓口も頼ってくださいね。数字の話で片付けなくていいことも、たくさんあります。

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