自分の中年期がいつからなのか調べてみたら、サイトによって書いてある年齢が違っていた。
二十代からと書いてあるところもあれば、四十代からと書いてあるところもある。 どれが本当なのか分からないまま、結局いちばん知りたかったこと——いま自分がどこにいるのか——が分からずに終わってしまった。
そういう調べ方をされたあとで、ここへたどり着いてくださったのかもしれません。
年齢で区切りたくなるのは、自然なことです
はっきりした数字が欲しくなるのは、当たり前だと思います。
いま自分がどのあたりに立っているのか。もう折り返したのか、まだ前半なのか。 それが分かれば、これからの時間の使い方も決めやすくなる気がします。
そしてもうひとつ。 年齢という物差しは、誰にでも同じように当てはまるので、比べやすい。四十歳ならこう、五十歳ならこう、と言ってもらえたほうが、ずっと分かりやすいのです。
けれど、調べても答えがそろわないのには、理由があります。 流儀によって区切り方の考え方が違ううえに、そもそも年齢だけで決めていない見方もあるからです。
わたしが学んできた範囲でお話しできるのは、後者のほうです。
鑑定師としての見立て
わたしが学んできた帝王学陰陽五行の見方では、人の一生を時間で区分して捉えます。人生という長さを区切って、そこに星を当てていく考え方です。
そのなかで、大きく三つに分けたときの呼び名が、初年期・中年期・晩年期です。
そして、この三つの区切りは、こう教わりました。 初年期は、学生時代から、働き始める前まで。 中年期は、働き出してから。 晩年期は、働くのをやめたあとの余生。
つまり、何歳から中年期という決まった数字があるのではなく、暮らしの節目のほうで区切っています。 働き始めたときから中年期。これが、わたしの学んだ範囲での答えです。
そう考えると、答えがそろわなかったのも、少し腑に落ちるかもしれません。 十八で働き始めた人と、三十を過ぎてから働き始めた人とでは、同じ年齢でもいる場所が違う。区切りが人によってずれるので、一律の数字にはならないのです。
わたしは、これを一日の時間帯にたとえて考えることがあります。 朝、昼、夕。この三つに分けるとき、正午が何時かは時計が決めているようでいて、実際の体感は、その日に自分が起きた時刻で決まります。五時に起きた日の昼と、十時に起きた日の昼は、同じ十二時でも意味が違う。区切りは、外から与えられるより、始めた場所から数えるほうが実感に合います。
そして、この三つの星について、もうひとつ大事なことを教わりました。 三つは、順番に交代していくというより、三位一体で人を守っていると考えます。時期によって前に出る星がいて、その星がリーダーになる。残りの二つは、後ろにいて支えるサブリーダーのような役回りです。
ですから、中年期に入ったからといって、初年期の星が消えるわけではありません。前に出ていないだけで、ちゃんとそこにいます。
もうひとつ添えておくと、切り替わりの時期には、揺れが出ることがあります。 三つの星が違う顔ぶれだと、前の星から次の星へ移るときに、葛藤のようなものが出やすい。逆に、同じ星が並んでいる場合は、その移り変わりがなだらかになります。
ここ数年、自分の得意なやり方が急に噛み合わなくなった、という感覚がある方は、力が落ちたのではなく、前に出る星が入れ替わる場所を通っているのかもしれません。
そして、これがいちばん大事なところですが、才能は磨かないと開花しないと教わりました。 星を持っていること自体は、まだ何も約束しません。持っているものを、どう使ってきたか。そちらのほうが、結局は大きく効いてきます。
同じ生まれの人でも、環境や生き方によって歩む道は変わります。当たり外れではなく、いま自分はこのあたりを歩いているのだな、と眺めるところから始めてみてください。
今日からできる、小さな一歩
自分の区切りを、外の数字ではなく自分の側から数え直すための、小さなことを置いておきます。
- 自分が働き始めた年を、一度書き出してみる。そこからいまが何年目なのかを数えます。年齢より、こちらの数字のほうが実感に近いことがあります
- 前半で身につけたやり方のうち、いまも効いているものをひとつ挙げる。全部が古びているわけではありません
- 逆に、最近うまくいかなくなったやり方を、ひとつだけ挙げてみる。責めるためではなく、入れ替わりの場所を確かめるためです
- これから先の時間を、年数ではなく季節の言葉で呼んでみる。まだ昼なのか、そろそろ夕方なのか。数字より、こちらのほうが決めやすいことがあります
- 今日は結論を出さない、と決めてしまう。区切りは、決めた日に決まるものではありません
ひとつだけで十分です。何も決まらない日があっても、遅れではありません。
おわりに
何歳からという問いに、はっきりした数字でお答えできなくて、少し物足りなかったかもしれません。
ただ、区切りが自分の側にあるということは、いまがどのあたりかを、自分で決め直せるということでもあります。 遅れているとか、間に合っていないとか、そういう数え方をしなくていい理由が、そこにはあると思っています。
いまの季節そのものの過ごし方については、なんだかうまくいかない時期の過ごし方——心が揺れやすい「巡り」の話にも書いています。
もし気持ちの落ち込みが長く続いているようでしたら、専門の相談窓口も頼ってくださいね。人生の区切りを考える時期は、思っているより体力を使います。